紅葉の季節も終わり、底冷えの冬到来。冬になると、京都はちょっとヒマになります。しかし、少し落ち着いた“通”な京都を楽しむなら今。防寒さえしっかりすれば、観光にももってこい。というわけで、今回はモニターの鳥飼みやびさんと嵯峨野散策へ。地元京都の方ということで、厳しい「京都の冬」はよーくご存知。お互い「防寒はしっかり」を合言葉にツアー開始です。

毎度のコトながら、まずは着物姿に変身。みやびさんは日本舞踊を習っていらっしゃるということで、着物は自前。普段から着慣れていらっしゃるからか、シックな大島紬のお着物が似合ってまるでお姫様みたい。聞けば、今年の5月、車折神社の「三船祭」で平成の姫君として十二単姿も披露されたんだそうで。そんな着物が似あう、みやびさんとのデートに、ちょっとワクワク心踊ります。
JRに乗って「嵯峨嵐山」まで。そこから目的地までは約2kmとのこと。ちょっと悩みましたが、往路はタクシーでぶーんとショートカット! 到着した最初の目的地は「愛宕念仏寺」。“おたぎねんぶつじ”と読むそうなんですが、近くにある「愛宕神社」は“あたごじんじゃ”。うーん不思議不思議。「この寺って“あたごねんぶつじ”じゃなくて“おたぎねんぶつじ”なんだぜ」と言ったら、プチ京都通になれそうです。
素朴な愛宕念仏寺は、なんと拝観料無料。階段を登って行くと、まず見えてくるのは「三宝の鐘」。3つの鐘に「仏法僧」の文字が書かれています。みやびさんが鐘を鳴らすと、静かな嵯峨野の地に澄んだ音が響きます。もしかしたら、風雅ってのはこんな感じかも。もう少し登ると「ふれ愛観音堂」が見えてきます。この観音様は触れられるのが好きな方で、体の悪い部分と同じ場所を触るといいそう。顔や頭、そしてもちろん体など、あちこちをベタベタと触ってしっかりお参りしました。
本来は、天井絵の美しい本堂があるのですが、戸が閉められていたため、秘仏なのかと見逃してしてしまいましたが、実は本堂も自由に拝観していいそうです。先に聞いていれば……。ちょっと残念。次回はキッチリ拝観したいと思います。
「念仏寺」というだけあって、境内には1200もの石造りの羅漢さんが並びます。これが実に表情豊か。1体として同じ顔はありません。姿かたちもいろいろで、子どもをたくさん抱えている方、カメラを持っている方、「漱石」と書いた本を持っている方。中には逆立ちしている方や、ボクサー姿の方まで。いろんな表情の羅漢さんを探しながら、あれこれお喋り。「もし自分がモデルの羅漢さんを作ってもらうなら、どんな小道具がいいか」なんて考えます。みやびさんは「“舞扇”を持っているところかな?」とのこと。

羅漢さんを見ながら盛り上がっていたら、お腹が“ぐ〜”なんて大きな音をたてました。そうそう、寒いとお腹が減るんですよね。食べたい時がお食事時とばかりに、坂道をいそいそと降りてお昼ごはんを食べに向かいました。
昼食は「茶寮 弁治」さんへ。京都の冬には欠かせないアツアツの湯豆腐が堪能できます。「湯どうふ膳(1,900円)」はたっぷり湯豆腐と湯葉のたいたん、生麩田楽に、黒米のごはんというヘルシーかつ、ボリューム満点の布陣。湯豆腐は席で温めてもらえますので、ちょっとチンチンと沸騰しかけた、外はアツアツ中はちょっぴり冷たいくらいのところをやっつけるのが一番美味しい食べ方なんですって。
1丁は優にありそうな湯豆腐に「食べきれるかな」と心配そうだったみやびさんも、「美味しい。美味しい」とペロリ。ぷるぷるとしたお豆腐と、しっとりした湯葉、そして黒米ご飯も! ワイワイとお話しながら平らげてしまいました。
幕末に建てられたという建物も見どころ。もう少し前ならキレイな紅葉が見られたそうですが、冬のお庭もまた乙なもの。お料理もお庭も、建物もしっかり堪能させていただきました。
お腹も満足したので、少し嵯峨野をそぞろ歩き。おみやげ物屋さんをひやかしながら、またまたあれこれお喋りに花が咲きます。このあたりは景観が保全されている地域なので、一般のお家もキレイにされていて、とってもイキ。町全体の雰囲気ってやっぱ重要なんだねと改めて感じます。

ぶらぶらと歩きつつ「まゆ村」さんへ。まずはお店にお邪魔すると、店中に所狭しとまゆ人形たちが並んでいます。置物、モビール、カーアクセサリーと形状はさまざま。作られているモチーフも、十二支をはじめ、お雛様やネコ、ユーモラスなオランウータン、サーフィンをしている河童までさまざま。みやびさんは小鳥の親子がいたくお気に入りで「かわいい〜」と見とれています。
まゆ人形に心奪われているうちに、本日の先生であるまゆ村の村長さん登場。いよいよ本日のメイン「まゆ人形体験教室」の開始です。お店でも売られているまゆ人形を、手作りしちゃおうって教室。とはいっても一から作るわけではありません。準備していただいたキットを使って、下手人を追っかける「銭形平次さん」を作ろうって算段です。難しい部分は既にキット化されているので、村長曰く「誰でも作れる」はずなんですが……。そこは自称“ぶきっちょさん”たち。なかなかに苦戦を強いられます。
村長自ら丁寧に説明してもらって、まずは体を作っていきます。上手に作るコツは、あまりボンドを使わずに空気をはらませること、人間の動きや“どんなものを作りたいか”を良く考えて作ること。威勢良く走るいなせな平次さんを意識しつつ、まゆの胴体に着物を着せ、十手を持たせます。基本は紙とボンドなので、やり直しが効かないのが難しい! ここまで出来たらお次は顔へ。黒のクレープ紙でちょんまげを作り胴体に装着。提灯をボンドで貼り付けたら、銭形平次さんが完成。顔も自分で描きますので、それぞれの個性が出ている気がしますがいかが?
みやびさんは「難しい」を連発しながらも、村長さんに「完璧」と言われる仕上がり。ちょっとキツネ目の上品な平次さんが生まれました。お家に帰って玄関に飾り、泥棒を撃退してもらうんだそうですよ。
本来は1時間程度で完成するそうですが、村長さんとのお話もはずみ、すっかりに長っ尻に。ふと気がつくと、既に暗くなり始めています。「急いで帰らねば!」とばかりに、挨拶をしてまゆ村での楽しい時間を終えました。バタバタ急いではいましたが、抜かりなくしっかりお土産を選んでまいりました。

最後はみやびさんたっての希望で「トロッコ列車」に乗ることに。乗ろうとしたのは「嵐山〜嵯峨」間。急いでまゆ村から嵐山まで歩き、駅に着いたのは17時ごろ。最終列車は24分発なので「間にあったね」とほっと一息。しか〜し、片道600円の乗車券を買おうとすると「20分待たないといけないし、乗れる時間は3分だよ」と言われてしまいました。「さ、さ、3分〜!」と驚きはしましたが、「でも、乗りた〜い!」と、乗車決行。
せっかくだからトコトン味わおうと、先頭のオープン型車両「リッチ号」に乗ることに。寒風に耐えながら楽しむこと約3分。「3分間クッキング」ならぬ「3分間トロッコ旅行」ではありましたが、トロッコ列車を満喫できました。本当〜に、寒かったですけどね。
JRで二条まで戻り、あずけていた荷物を受け取って、本日の嵯峨野散策は終了。すっかり暗くなってしまい、凍えるほど寒かったですが、盛りだくさんの1日でした。お疲れ様でした。

京都に住んでいると改まって「観光」する機会は意外とないもので……。今回の嵯峨野も実は初めて!すっきりと良いお天気に恵まれ、心待ちにしていた嵯峨野散策をすることができました。
まゆ村では愛らしい作品をに心うばわれながらも、不器用な私はどうなることかと心配していたのですが、濃いキャラクターの村長さんのトークにのせられながらあれよあれよと言う間に仕上げることができました。平次さん、さっそく我が家の玄関を守ってくれています。
私のワガママでトロッコ列車にも乗せていただきました。最終列車であたりは真っ暗でしたが、おかげで先頭のザ・リッチ号は貸し切り状態! 幻想的なライトアップを楽しむことができました。
心ゆくまで和の世界を満喫した1日、思いっきりリフレッシュすることができました。このような楽しい機会を与えていただき、本当にありがとうございました!

(2005年12月)
本日のお着物は…自前+この店舗さんで着付けて頂きました |
「あいらぶKYOTO」:HP
二条駅前のアットホームなお店。たくさんのお着物の中から、好きなものを選んで着付けていただけます。男性和装もありますし、英語、中国語、韓国語を話せるスタッフさんもいらっしゃるので、男性や外国人の方でも安心! 8時〜17時の指定時間に、出張着付けもしていただけるそうですので、お好きな場所から気軽に着物が楽しめます。
住所:京都市中京区西ノ京南聖町10 丸美ハイツ1F-D
電話:075-812-3401
営業時間:11:00〜18:00
定休日:年中無休
*本日のお着物話(鳥飼みやびさん談)
今回の着物は一張羅の大島紬です。日本舞踊をしているのでお稽古は着物ですが、他の用事で着物の機会はほとんどありません。今回は着物の着付けもしていただきましたが、綺麗に着付けていただいたのはもちろん、どこも苦しいところがなく、1日楽チンでした。来年のお稽古で振袖を着るときにも、お願いしようかと思っています。
*Special Thanks
わがままなお願いにも快く対応してくださった「あいらぶKYOTO」の皆さん!観光のことなどもいろいろ相談に乗ってもらえます。出張着付けもありますので、もっと京都に着物人口が増えるといいですね。 |
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