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ほんまもん都指南VOL2

 伏見と聞いて浮かぶのは「酒」と「酒蔵」、そしてそれを生み出す清らかな「水」です。水を大切にすることは水を育む環境を大切にするということ。そんな思いから「十石舟」は誕生しました。

今回は、十石舟を運営されている(株)伏見夢工房さん直営の「伏見夢百衆」さんへお邪魔しました。

店内写真  お店に入ると、まず目に入るのが、綺麗に陳列された酒ビンの数々と伏見の地図やパンフレット。手前に並ぶのは伏見の名産品:酒まんじゅう、酒カステラ、あま酒あめ、などなど。けれど、何かが少し違う。それらはけっしてゴテゴテと広告されているわけではなく、静かに置かれているといった風情。大正時代風に着物に白いひらひらエプロンの店員さんたちも、販売活動を行うというよりはお気に入りの絵画でも説明しているようなかんじです。

店内写真  レジ前の木製の枠組(?)を通り抜け奥の喫茶スペースへ進むと、照明が落とされた店内に、とてもゆったりとした間隔でテーブルや椅子が配置されていることに気付きます。「これでも ちょっと置き過ぎかな と思うくらいです」と、(株)伏見夢工房の観光担当部長 兼 伏見観光協会の専務理事 兼 (有)伏見プラニングセンターの代表取締役 の永山 惠一郎さんは眼鏡の奥で目を細めました。


地域で眠っている本物に気付いて欲しい

大阪の企業に勤めていた永山さんが脱サラし、伏見のタウン誌『THE FUSHIMI』を創刊し始めたのは今からおよそ27年前。当時中書島のあたりは、駅を降りると異臭がするくらい荒れ果て、かつての風光明媚な港町の面影などまったくありませんでした。タウン誌を通じて人々の意識を知るための様々なイベントをしかけ、河川に捨てられた粗大ゴミの除去作業を行ったりしながら、永山さんと仲間たちが地域の人たちに発信しつづけたメッセージは「伏見で眠っているいい物・本物に気付いて欲しい」。十石舟は、地域の住民が、自分達が住む町とそこを流れる美しい水や川に愛情と誇りを見出すきっかけ作りのひとつとして、平成6年にその運航が開始されました。空いている酒蔵に新しい店舗を誘致することも、住民が望む、眠っているいい物を掘り起こす事業のひとつです。


しなやかに、ゆっくりと、丁寧に

永山 惠一郎さん 京都の観光客は年間約4,560万人、うち、伏見を訪れる人は約30万人だそうです。
「60〜65万人で充分なんです。」住民のみなさんを置き去りにするような観光化はけっして計らない、地域と行政がタッグを組んでこそ本当のまちづくりが実現するのだと、永山さんは言います。

十石舟の船頭さんは地元のお父さんたち、伏見夢百衆のかわいいエプロン姿の店員さんは地元の奥さんや娘さんたちです。ここ伏見には、よく教育された都会のフロアボーイのような 洗練された身のこなし や ばらつきのない接客態度 はありません。永山さんのお話しをうかがって、なるほど彼らのもてなしは「地元のいい物を楽しんでもらおう」「自分達が愛する物を知ってもらおう」なのだな、だから伏見を訪れた観光客は、先に述べたような、まるで誰かの自宅に招かれているような素朴だけれど温かくどこか懐かしい空気に包まれるのだな と気付きます。

人々の意識の成熟度にしたがって、しなやかに、ゆっくりと、丁寧に、町も町をとりまく環境も成熟していく - 20年後、30年後、いえ100年後の伏見も、きっとどこか懐かしさと甘いお酒のかおりが漂う、人々の暮らしに根ざした居心地のいい町でありつづけるのでしょう。


ちょっとひと息
伏見夢百衆さんでは、伏見のおいしい水をそのまま味わってもらおうと、コーヒーも紅茶も水出ししています。8時間かけて一滴一滴抽出されたコーヒーは、クセやえぐみがまったくなく素直な味わい。野球で例えると直球ド真中!足しも引きもしないコーヒー本来の深い味と香りが楽しめます。
酒匠セット
同行者のK子がどうしても気になるというので、酒匠(さかしょう)セットをひとつ頼みました。セット内容は、おちょこより少し大きめの器に入ったお酒2種類とおつまみ1品です。メニューはいろはの順で い〜か の組み合わせがあり、今回は名前が気に入った「純米吟醸 桃の滴」と「花清水 吟醸原酒」の"わ"セットにしました。


K子K子の感想 桃の滴は、名前からしてほんのりあまい感じなのかな?と思いきや、呑むときりっと辛い。口の隅々までじわわ〜んと広がって呑み下すと胃の腑からエコーがかかるようなお味です。花清水もおなじくやや辛口のお酒です。こちらは、きゅっと呑むとすっと辛さが広がるのですが、呑み下すとすぅーっと辛さが引いていく。ついつい呑みすぎてしまうぞ、ぐびっ。 いただいたのは2種類ですが、販売されているのは約100種類とか。これは、この秋夕方からの『日本酒飲み放題1,500円』に馳せ参じるしかありますまい、ひっく。



いざ、十石舟に乗る
伏見夢百衆から南へ5分ほど歩くと、白地に黒の十石舟の文字がたなびく"のぼり"が見えます。その橋の下が乗船場。「はよ、はよ。もうすぐ出るで〜。」日に焼けた肌に真っ白いハッピが眩しいおやじ衆の元気な声にせかされ、アレよアレよと舟に乗り込みました。

舟内写真 舟は、月桂冠大倉記念館の裏手を出発し、水面をすべり、竜馬ゆかりの寺田屋向いの駐車場の裏(首を伸ばすとちゃんと見えます、寺田屋さん!)、角倉 了以(すみのくら りょうい、ってだれ?と思った方は十石舟に乗るべし)の記念碑前を経て、三栖閘門まで私たちを運んでくれます。 道中は舟歌と名所ガイドのテープが流れ、なんともうららか〜な雰囲気。頬をなぜる川風が心地よく汗をさらい、ほろ酔い気分ではしゃぐK子の頭もほどよく冷やしてくれることでしょう。。

船頭さん

「男前正面から撮ったらお金もらうで〜。背中やったら宣伝やからかまへんけどな。」船頭のおやじ衆は、ほんまにええ味出してます。。



三栖閘門で迎えの舟が来るのを待って、同じ航路を戻ります。その間およそ15分。螺旋階段にめげずに閘門の展望デッキまで登ると、左には宇治川、遠く右後方には伏見桃山城が見渡せ、気分爽快です。

戻り航路、伏見夢工房と観光協会と地元の人々とで3年がかりで植えているのだと聞いた、紫陽花と雪柳と桜と紅葉の木を川辺に探しました。が、季節は真夏。私たちにそれと分かるのは柳の木くらいです。風に揺れる柳が川面をなでる様子はとても涼しげでした。が、それしかコメントできないのがまったくもって残念。


夕暮風景 駅へ向かう道すがら、ゴミひとつ落ちていない石畳を歩きながら、「伏見を支えるのは伏見の住民です」という永山さんの言葉が思い出されました。

「また来たいなぁ。」
「また来ようや。今度は桜の頃に。」
「花見酒かぁ。くーっ、いいねぇ!」
「・・・」

伏見で見つけたほんまもんは、酒よりも舟よりも、郷土を愛する人の熱い思いでした。
(2005年夏)


本日のお着物は…この店舗さんでお借りしました
あそびば店内きものであそぼ「あそびば」HP
四条烏丸から徒歩5分。四条通りから1本北に入った一方通行の路沿いに、粋な暖簾があります。遊び心溢れるアンティークから、お茶会や結婚式など改まった場所へのコーディネイトまでなんでもおまかせ!
センスのいい小物がさりげなく置かれていて、お店を出るのが名残惜しや〜

住所:京都府京都市中京区錦小路通新町西入西錦小路町247-1
電話:075-257-0775
営業時間:11:00〜18:00
定休日:毎週木曜日

本日のお着物*本日のお着物話(K子談)
屋形舟に映えるお色ということで、白地にグレーの大きな市松にひもをモチーフにした流れるようなラインが優しい、正絹の単衣を選んでいただきました。帯と帯締めと帯揚げと半襟を淡いピンクで合わせると、気分はいっぱしの着物上級者です。
ふつう着物の下には肌襦袢を身に着けますが、こちらでは胸元が大きめに開いたキャミソールでも大丈夫(足袋は買えるけど持参してね)。お着物のレンタルをお願いすると、かばんやかんざし、草履もお借りできます。この和柄でめちゃカワイイおかばん、見た目よりずっとしっかりしててよく入るんですよ。
*Special Thanks
「自分の個性が分かっていて、ちゃんと着こなせていたらOK」と話してくださったのは、ボブの黒髪がとっても大人な林 慶子さん、着付けていただいたのは、柔らかい雰囲気が妙に和む井上 美佳さんでした。着崩れしないのに苦しくなくて、とっても楽ちんでした。
伏見夢百衆外観
「伏見夢百衆」

大正8年建造の月桂冠旧本店社屋をそのまま使用したレトロな空間。

喫茶、お酒が楽しめるおくつろぎ処のほか、伏見のおみやげ処、あんない処としての役割も果たしています。

住所◇伏見区南浜町247
電話◇075-623-1360
営業時間◇平日 午前11時〜午後5時
土日祝 午前10時30分〜、午後6時30分
定休◇月曜日(祝日の場合は営業)

伏見夢百衆地図


十石舟写真
「十石舟」

かつて米や酒を運んだ淀川三十石舟が、小さくなって現代に復活。

伏見はかつて都人の遊興地として好まれた美しい入り江でした。 豊臣秀吉がこの地に伏見城を築城したのを機に城下町として栄え、その後、徳川家康が港湾環境の整備を行い、水陸交通の要となる港町として発展をとげます。大阪から三十石舟や十五石舟といった大型船で運ばれた米や酒や旅人は、高瀬舟で知られるような小舟に乗せ換えられ、それぞれの目的地を目指しました。
十石舟は実在した舟ではありません。現在の川幅を測って方向転換できるサイズを算出した結果、この大きさになったのだそうです。

発着場所◇
月桂冠大倉記念館裏 
十石舟のりば
乗船時間◇往復45分
運休◇月曜日(祝日の場合は運航)
料金◇大人800円
(中学生以上)
 小人500円(小学生以下)
 ※団体(10名以上)
 10%引き
電話◇075-623-1360
WebSite◇HP

十石舟地図



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