Hotwireオンライン プレスリリース  ホットワイヤーについて  お問い合わせ
とんがった視点で関西ビジターをどどんとエスコート 日本語 English
HOME 女のホテル ほんまもん都指南 ワザ研 快眠連携 ホットワイヤーマガジン おも探
ほんまもん都指南VOL1
 京都の良い店・事を着物で巡る「ほんまもん都指南」。第1回目は五条大橋にある「半兵衛麸」さんです。

 半兵衛麩さんは、なんと300年もの伝統をもつ京のお麩屋さん。麩というと、乾燥したものしか思い浮かばない私(東海地方出身)でしたが、京都では生麩のほうが一般的なんですね。そして、生麩は特別なものではなく、一般家庭でフツーに食されているものなんです。モチモチして食べ応えのある食感が良いし、手毬麩などに代表される細工麩は、食べるのがもったいないくらいに綺麗で可愛い!京都を代表する食べ物です。

そんな半兵衛麸さんの工場と、本店にお邪魔しました!

 もとは芹畑という西七条の細工麩工場をご案内いただいたのは、玉置さんと、製造部主任の奥川さん。生麩作りにかかせない良質のお水を確保する為に、徹底した水質検査をし、無味無臭の柔らかいお水が出るこの場所に工場を建設されました。お水の味はそのままお麩の味に影響するので、とっても重要なんだそうです。
まずは清潔第一の工場に入るために、白衣を着用し、髪キャップ、その上に帽子を被ります。さらにコロコロ(埃取りのものですね。)で髪の毛や埃を念入りに除去します。厳重な装備に感心していると「異物の混入がない事が第一ですからね。」との事。長靴に履き替えて現場にお邪魔すると、そこには華麗なワザを披露してくれる、宇野おばあちゃんがいらっしゃいました。

 半兵衛麸さんの誇る職人、宇野おばあちゃんはこの道28年の手毬麩の達人。白く丸い台のお麩に、鮮やかな色をつけたお麩をほそーく細く素早く丁寧に巻きつけていきます。これがまた凄いのなんの。「おばあちゃん何年お仕事されているんですか?」「コツはなんですか?」などと質問を浴びせる取材陣にハイハイと答えながらも、巻く手のスピードは落とさず、美しさも変わらず。まさに熟練の技!と感心していると、「やってみる?」とのお声。
いいんですか〜?と、手を水に濡らし、恐る恐るお麩に手を伸ばしてみます。
「うっ。」
生のお麩はとてもモチモチしているので、ある程度手が濡れていないとくっついてしまいます。さらに濡れすぎると滑って持ちづらいし、巻きつけるお麩も滑って狙い通りの場所に付きません。「こうやるんやで。」と教えてもらいながら必死でやって見るも…惨敗。手毬とは言いがたい物になってしまいました。


 「秋のもの、いろいろあるよ。」
白衣に白帽の男性が、ニコニコしながらいくつかのお麩を持ってきてくれました。どれどれと覗き込むと…うわぁ!松茸や柿、色味の違う菊、それに色鮮やかな紅葉麩たちです。この白衣の男性は、なんと十一代目半兵衛の社長さん。いつも率先して現場に立たれているそうです。
美しい、日本の季節を写し取ったような細工麩。お麩はお坊さんが食べる精進料理にも使われるのですが、実は、精進料理には青・白・朱・黒(紫)・黄の5つの色が無いとダメなのだそうです。そこでお麩を納めているお寺さんなんかから「半兵衛さん、赤で何か麩料理できないかなぁ?」となれば、晩夏なら「ほおずき」、秋なら「柿」や「紅葉」を造り、昔から納めていたそうです。今で言う、オーダーメイドだったり、企画提案のをされていたのですね。また、今でも京都卸売り市場に販売スペースを持ち、直接購入に来る料理人さんからの意見を反映し、料理人の舌で磨かれた、ますます新しいお麩を造り続けているそうです。
「時代に合わせてどんどん変えていくのも必要だけど、一番大事にしたいのは昔からの製法と、いつも季節を見てお麩に再現する事。これができないと、皆さんに喜ばれる品はできないよ。」
笑いながら社長さんは言うが、簡単そうでいてとても難しい事だと私は思う。




 工場を辞した私達は、茶房も開いている五条の本店へ移動しました。本店は大通りに面しているとは思えないくらいに静かで落ち着き、とても懐かしい気分になれます。床はあじろ、障子の替わりの葦戸が、押し付けではない夏の涼しさを演出してくれます。(取材時は7月末)案内してくれた玉置さんの表情がとても和んでいたので尋ねてみると、なんとここは玉置さんが育った家だそうです。築100年の時間を経た店舗には古き良き京町屋の魅力がたっぷり。店内には井戸や竈、小さい頃よく隠れていたという地下室や、まるで忍者屋敷のような隠し階段(戸で隠してあるだけですが…。)、手仕事の為に均一の厚みではないガラス窓など、使いこまれ、なじんだ品が心をリラックスさせてくれます。

 さて、茶房で出されているのは「むし養い」というお料理。素材の美味しさを生かしたお料理は、ちょっとお上品気分で生麩を味わうのにピッタリ。ご家庭で再現できるように、料理法は極めて簡単に、そして夕方にはご家庭でお料理いただけるよう、お昼時間のみの営業にされているそうです。私も失礼して食べさせていただきましたが、お麩の微妙な甘味と、もちもちとした食感がとても美味しく、クセなってしまいそうなお味でした。


 「シニセって、老いる店と書くでしょう。嫌なんですよね。いつも新しくいたい。」
そういう半兵衛麸さんのお麩料理は、オーソドックスなものからとても斬新なものまで取り揃えています。
ご家庭でも作れる一番簡単なものは、やはり生麩田楽。炙ってお味噌をのせたらOKの手軽さです。また、斬新なのはヨモギ麩+バニラアイス+生クリームのデザートや、焼麩のフレンチトースト。まさにお麩屋さんならではの柔軟な発想です。また、今年8月には販売店舗限定で「キャラメルプリンin生麩」も販売されるそうです。シニセの新しい進化から、ますます目が離せません!


本日のお着物は…この店舗さんでお借りしました
「夢吉京都」HP
四条寺町にある昔着物の販売・レンタルのお店。おばあちゃんの時代のような着物が今、可愛く新鮮に見えます。店員さんの秋のオススメコーディネートは「エンジ色」。ちょっと大人っぽくいきましょう!との事でした。
お客さんは女性が中心ながら、男性2人が着物レンタルをしたり、老若男女、様々だそうです。

住所:京都市中京区寺町通四条上ル中之町552
電話:075-231-0897

*本日のお着物話
今回、私がレンタルした着物のポイントは、ふっくらとさせた帯揚げで「大正風」をイメージ。すこーしだけ長い袖がレトロ気分を盛り上げます。着物下着、襦袢、巻きつける帯と、正直夏は暑いのですが(特に胴回りはツライ…。)、夏用のサラサラした生地の着物で気分的には涼しかったです。覚悟していたほどの暑さではありませんでした。ちなみにアンティークなので対丈(ついたけ)で着ましたが、合計4時間ほどではあまり着崩れは感じませんでした。(もちろん、こまめな自己流補正はしていましたよ〜。)
*今回のお着物反省点
着ている時は全く気づかなかったのですが、後で写真を見て反省。ブレスレットしているの分かりますか?細いし、あまり気にせずにいつも付けているものなんですが、やっばり着物には、なんか…似合いませんよね…。
店内写真
「半兵衛麸」

京都盆地が溜め込んだ、美しい水が産み出す名麩。

室町時代、中国へ渡った修行僧から日本へ伝わった麩。その中でも「生麩」は関西以外にはあまりなじみのない食材ですが、肉食をしない禅僧の貴重なたんぱく源として食されてきました。半兵衛麩では、江戸時代中期、元禄二年に初代半兵衛が麩作りをはじめ、以来、十一代に渡って京麩の味わいを守り続けています。五条本店では茶房を用意し、今も昔も変わらない京麩の味を惜しみなく振舞っています。

創業◇元禄年間
店名◇半兵衛麸

▼本店
住所◇京都市東山区問屋町通り五条下る二丁目上人町433(五条大橋東南側)
電話◇075-525-0008
営業時間◇午前9時〜午後5時(茶房は午前11時〜午後2時30分LO 要予約)
定休◇年末年始のみ休業
WebSite◇HP

地図



掲示板へのご意見・ご感想などお待ちしています。

 

Copyright (C) 2006 Media Engineering Inc. All rights reserved.
 
Hotwireオンライン